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新潟市社員幸福度向上応援事業
モデル企業

具体的な取組事例(株式会社カネシン)をすぐに見る

 

新潟市社員幸福度向上応援事業

幸福度の高い社員はそうでない社員に比べ、売上は 37%、生産性は 31%、創造性は3倍高い

今、“ 幸福経営 ” という考え方が注目されています。
“ 幸福経営 ” とは、働く社員の幸せに立ち返り、働く上での「存在意義」や「自分らしさ」、「関係性」などを高め、業績アップにつなげていく、という考えです。欧米を中心に、生産性や従業員の定着率向上との関係が研究により確認され、実証が進んでいます。日本でも、日立製作所が、社員の活動状況から幸福度を計測し、会社組織の活性化につなげる技術を活用して注目を集めています。

幸福度の指標 ―はたらく人の幸せ/不幸せ診断

では、「幸福度が高い」とは、どのような状態のことで、どのように判断すればよいのでしょうか。「幸福度」「はたらく人の幸せ」といった抽象概念を計測可能な指標としてモデル化したのが、株式会社パーソル総合研究所と慶應義塾大学大学院の前野隆司教授の共同研究により開発した「はたらく人の幸せ/不幸せ診断」です。

これは、幸せと不幸せを2つの独立した心の状態ととらえ、「はたらく人の幸せの7因子」「はたらく人の不幸せの7因子」計 14 因子の状態を測定するものです。幸せは個人が自分で何とかするものと思われがちですが、「他社承認」や「協働不全」など周囲の人間が影響を及ぼす因子も幸せ・不幸せに関係していることがわかっており、組織が社員の幸せについて取り組むべき理由と、何に取り組めばいいのかを示すものといえます。

はたらく幸せ実感が企業にもたらす効果

はたらく幸せ実感が個人や組織のパフォーマンス(※)にもたらす効果について分析した結果が右のグラフです。主観的な評価ではありますが、はたらく幸せ実感が高い従業員ほどパフォーマンスが高く、不幸せ実感はこの逆であることがわかります。最新の研究では、『はたらく幸せ因子』が向上することで一定期間後の好ましい行動が促進され、結果としてパフォーマンスが向上するという因果関係が確認されています。

※個人のパフォーマンス:「任された役割を果たしている」「会社から求められる仕事の成果を出している」といった個人の成果を聞いた5項目か
らなる値

※組織のパフォーマンス:「私の組織は組織目標を達成している」「私の組織は、お客様や取引先などの組織外からの評判が良い」といった自身の
所属する組織の成果を聞いた3項目からなる値

 

事業概要

社員の幸福度向上を図る企業へコーディネーターを派遣し、幸福経営の観点から、企業における様々な課題の解
決を支援する事業です。

 

具体的な取組事例

株式会社カネシン

事業所概要

  • 業種 建設業
  • 所在地 新潟市江南区亀田大月3-4-32
  • 従業員数 26 名(うち女性8名)

企業の課題

「全社員と関わる全ての人の幸せを追求する」という経営理念を掲げていますが、定義は各々異なり共通の理解がされていませんでした。また、新型コロナウイルスの影響もあり、従来行ってきた行事や朝礼などがなくなったことで、従業員同士が顔を合わせる機会が減り、経営者が社員の笑顔に触れる機会が減ったことを実感していました。会社の良い雰囲気を組織としてどのように生み出すのかが課題でした。

 

実施したアクションプラン

リーダー層が集まり、ブロックを使ったワークショップで“ 理想の会社の姿” を描き、実現のためのアクショ
ンを考え実践しました。

  1. 所感ノート: 社員一人一人が、リレー形式で交換日記を記入し、他のメンバーが返事を書いて盛り上げる
  2. 表彰式:在籍10 年目の社員に対して実施、長く勤めたことに感謝の気持ちを伝える
  3. 意見箱:気になることがあれば、社長にダイレクトに相談がいくような仕掛け

企業の効果実感

実践したアクションプランにより、想いを共有する時間を確保することができるようになりました。なかでも所感ノートは、社員がリレー形式で参加することで、次第に社内のコミュニケ―ションツールとなり、互いに関心を持つことで、信頼関係が生まれているように感じています。